【基調講演】第14回「食・食の安全確保」その1

みなさん、こんにちは。今回のテーマは「食の安全確保」という内容になります。

世界には数々の食があり、味があり、楽しみ方があります。
単に栄養を摂取するという目的だけではなく、そこには喜びがあり、楽しみがあり、

人と人とを結びつける媒体であったりもします。

そんな食ですが、ここ十数年における食に関する情報は、楽しいものというよりも

恐ろしいものという話が圧倒的に多いのが事実だと思います。
その結果、人々の意識は食の安全というところに強い関心が向けられるようになりました。
これは色んな研究の結果なのだと思いますが、それでも一つ問題があるように思います。

それは、今世間で言われている危険な食品の項目などですが、本当に間違いなく正しい

情報なのだろうか?間違ってはいないだろうか?という問題です。

もし間違っていれば、体に悪いからと遠ざけていたものが、実は非常に栄養源として

必要なものであって、かえって健康を害してしまうという結果をもたらすこともあるわけです。

過去において食の安全について、現代ほどではありませんが、色んな方たちがこれはどうだとか、

あれはどうだとか説明してきました。

これまでの事実結果から言いますと、あるAという食品に関して、ある時代では健康に害があると

いう研究結果が出ましたと言われ、また同じAという食品が、更に時がたった時点で、実は体に

良かったということを発表したりということがあります。

それは食に関することだけではなく、医療に関しても同じことがあります。

例えば、がんの治療についてもそうです。
ある時代では、がんというものは不治の病であると言われていたものが、医療の研究の進歩とともに、

治療方法が発見されたとし、多くの人々の命を救ってきました。ところが最近になって、これまでがんの

三大療法というものが見直され、代替医療に目が向けられています。

歴史とはそんなものである。といってしまえばそれまでなのですが、我々が今ここで注意すべきことは、

今ある情報もまだまだ不完全なものかも知れないということではないでしょうか?

食の安全について、今後更に様々な研究がなされることで、今ある情報がまったく正反対のものとして

の結果を生むことも当然あるわけです。

常に最新の情報を正しいものとして受け入れるということは、ある意味当然のことでもあります。

いずれにしても、食の安全という基準は、ある研究や統計などから来るものですので、それらの結果に

よって左右されている情報であるということが出来ると思います。

今はWHOの発表を基準としていたり、日本では厚生省の発表を基準としたりしています。
世界規模から言えば、必ずしも、どの国でも同じ基準ではないということも事実です。
そして当然この基準もいつまた変わるか分かりません。

それを致し方ないこととして受け入れるべきことなのか?いつまでたってもこの情報の変化は続くものなの

だろうか?いつかはそんな変遷にも終わりが来るのだろうか?

もし終わることなく、これからもずっと続くとするならば、人類は真の食の安全確保を手にすることは出来

ないという結論にもなります。

さて、このフォーラムにおいてですが、私たちとしては、食の安全を確立させたいという方向で考えたいと思います。

そこで、食の安全確保のための方策として、「今の研究結果や統計結果が不変ではない理由」とは

何なのだろうか?何故不変ではありえないのか?ということを考えていただきたいと思います。

ちょっと謎かけのようなことかもしれませんが、是非一度考えてみていただきたいと思います。

ですが、ただ単に「技術の未熟さだ」というご意見は除外させていただきたいと思います。