【基調講演】第47回「人間の心と教育」

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今、世界には多くの国が存在しますが、国の運営方法について、おおよそどんな国にも資本主義システムが介在しているのではないでしょうか?

社会主義国家においても、資本主義経済と無関係ではありません。あの北朝鮮ですら資本主義経済とかかわりをもって成り立っています。

そして、それらのどの国家においてもその国の国民すべてが納得し満足し得るシステムを作り上げていません。

民主主義という国家の運営方法を導入しても民主主義というのは名ばかりで、そこでも多くの矛盾をはらんでいます。

このように、これまで歴史上において、様々なシステムが考え出され、取り入れられてきましたが、何一つうまく機能していません。では、その原因はどこにあるのかといえば、結局は人間自身に問題があるからだと言わざるを得ないのです。

そこで、この人間自身の問題。いわゆる人間の心の問題について考えてみるときに、それは教育の問題ということにもつながってきます。

さて、教育の問題となれば、考えなければならないのが、どのような教育をどのような方法で誰が行うのかというです。

一般に教育といえば、家庭教育、学校教育、企業教育、その他様々な教育があります。

仮に家庭で人間教育をするとすれば、家庭教育の教育者は親ということになります。そして、その親自身に教えるための能力や知識・技量が要求されるわけですが、果たしてその要求に応え得る親がどれだけいるだろうか?

となれば、その親を教育することが必要になってきます。では、その親をどこで誰が教育することになるのでしょうか?

学校ではそんなことはしていません。では企業で行うのでしょうか?あるいは政府が提案している親学というものがありますが、それを教える専門機関を作って、そこで教えるのでしょうか?

仮に専門機関が出来たところで、そこに通う親がどれだけいるでしょうか?または通うことのできる余裕があるのでしょうか?

インターネットで無償で教えるのでしょうか?無償であっても、経済的、時間的な余裕がなければ決して親学は成立しません。では、法律を制定し、義務化するという方法を取るのでしょうか?

あるいは企業に義務付けでもして、社員が人間教育を学ぶようにする時間と空間を作り出すという方法を取らせるのでしょうか?それが出来れば、まず社会で働いている人は学ぶ機会が生まれるでしょう。

その他にも様々な方法は思い付くでしょう。しかし前提として、一部の組織や地域だけで、実施されても意味がないということです。

少なくとも社会の運営に関係し、あるいは影響を与える人間は、すべて学ばなければならないということは必須の条件となります。

このように見るときに、どんなに良い教育内容、そして教材があったとしても、それを学ぶための環境やシステムが整わなければならないということになります。

更には環境やシステムはもちろんのことですが、それ以上に重要なことは、学ぶ側が経済的・時間的・精神的な余裕がなければなりませんから、それらの問題も解決し得るものでなければならないということにもなります。

そこで、まず教育内容や教材の有無は抜きにして、これらを教育するための上記の用件を満たした方法、いわゆるシステム作りとして、そのようなものは実現可能でしょうか?

人間の心を教育するためのシステムや環境作りのアイディアを一度考えていただきたいと思います。

既存の常識や既成概念などすべて無視していただいても構いません。

以上が今回のテーマです。どうぞよろしくお願いします。